E-04:マルチモーダル感情推定技術の精神疾患の診断支援への応用

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マルチモーダル感情推定技術の精神疾患の診断支援への応用
― 解釈可能性を持った感情推定および因果推論を実現 ―

松本 和幸 准教授 大学院社会産業理工学研究部 理工学域 知能情報系 情報工学分野
キーワード マルチモーダル感情推定、因果推論、相互作用、相関性、異質性
研究室URL https://www-a2.is.tokushima-u.ac.jp/home
研究の概要
<高齢者の社会的孤立に起因するうつ病など精神疾患の発病リスクの増大>
高齢化社会における地域の過疎化、新型コロナウイルス感染症による高齢者の社会的孤立は、うつ病の発症、認知症など精神疾患の誘因となることから大きな社会問題となっている。さらには、地域の過疎化は、医師等による診断の機会を制限することから、発病早期で疾患同定が困難となっている。 この直面した課題となる社会的孤立環境下での高齢者への早期診断?適切受診を目的とする、Webを介した精神疾患診断支援システムを実現する。(図1)。

<状態推定結果の解釈可能な形式出力で、医師の診断活動を支援>
モーダル特徴量間の共起や差異に基づき計算した関連性の情報を人間が解釈しやすい離散的な意味概念と関連付けて学習させることにより、解釈可能性を持った感情推定および因果推論を実現する。前処理として各モーダルの特徴量間の演算により抽出したモーダル共有?独立特徴を学習し、生データでの学習よりも効果的に関連抽出できる。モーダル間の関係を可視化し意味概念との関連付けにより人間が解釈可能な形式で出力できる。
想定される用途と製品化?事業化イメージ
<カウンセラーや医療現場で精神疾患やストレス状態の診断支援への展開>
現在、マルチモーダルデータの準備とモデルの実装中である。完成したマルチモーダル感情推定モデルは、大規   模言語モデルを用いた対話処理システムと統合させることによって、対話AIと面談するだけでストレス蓄積や精神疾患の可能性を検出することができる診断システムや、感情の起伏の状態から認知機能レベルを予測する診断システムへの応用が期待できる。

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論文 Kazuyuki Matsumoto et al., Learning a Bimodal Emotion Recognition System Based on Small Amount of Speech Data. 2022 8th International Conference on Systems and Informatics (ICSAI).
松本 和幸 他, クライアントのストレスとカウンセリング場面のマルチモーダル感情推定の関連性,JSKE 第18回日本感性工学会春季大会講演論文集, 口頭発表,2023年3月.
松本和幸 他, 就業者の精神的ストレス評価のための標準化面談手法の開発に向けた試み,第93回日本衛生学会学術総会,ポスター発表,2023年3月.

 

お問合せ先

徳島大学 研究支援?産官学連携センター
TEL:088-656-7592
E-mail:rac-info@tokushima-u.ac.jp

 

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